Evans, musician or without describing his tragedy | 墓

簡単にピアニストのビル・エヴァンスを紹介.
いくつかオススメのアルバムを紹介するので聴いてください
1929年生まれで1980年没
当時NYで活躍したジャズピアニストの中では少数派の白人で
印象主義音楽のような和音を用いることが特徴.
ちなみに同世代の有名人を挙げるなら1930年生まれのイーストウッドかな.
まず風貌がわかるように動画を貼っておきます.


1961年6月25日録音のライブアルバム 聴いたことあるかなぁ?
ジャズの入門版としてこれを挙げる人は多いです.
ジャズバーでの演奏で食器の音や笑い声が聴こえてきて,
みんな演奏マジメに聴いてないけどベースとピアノとドラムの緻密な掛け合いがいいですよ

人気があるのはこのアルバムで,
私もこのアルバムは子どもの頃からたくさん聴いてきた
だけど私は大人になってから知った後期の複雑なリズム(特にワルツ)のほうが好きなのよね
でもアルバムのライブ会場の雰囲気はとても落ち着きます.

Bill Evans(pf)
Scott LaFaro (b)
Paul Motian (d)


これもジャズのライブ名盤
1968年の演奏
Jack DeJohnette(dr)という当時の若手が爆発的な迫力を出しています
新しい時代のジャズを感じるねえ
聴きどころは「Someday My Prince Will Come」
エヴァンスの左手の合いの手のタイム感が最高です.

エヴァンスはコードでルート音をあんまり使わないんだけど,それでやっぱり垢抜けたサウンドになるね.

Bill Evans(pf)
Eddie Gomez (b)
Jack DeJohnette (d)


79年11月のライブ録音.
こちらもトリオに有能な若手を迎えての演奏

My romance もワルツなのだけど最初から異常に速い演奏だが,
最後なエヴァンスのソロはさらに速くなっていて他の2人はついて行くのが大変そう.
その必死さがいい. ジャズの掛け合いはバトルなのがよくわかる.
そしてここはエヴァンスのヘミオラの凄さがよくわかるので聴きどころです.
何度も聴いて確認しよう!

このアルバムは死の1年前の録音なので本人としてはベストコンディションではなかったはず
コカインのせいでどんどん演奏が速くなる傾向があった.
しかしもうテクニックを超えて身体の赴くままに弾いていて,
音楽は身体の運動なんだと気づかされる.
やっぱりジャズはそこがいい.

Bill Evans(pf)
Marc Johnson(b)
Joe LaBarbera(ds)


1977年8月録音だが発売はエヴァンスの死後の81年

これは長らく組んでいた Eddie Gómez(b)がトリオを抜けるときの置き土産なアルバム.
販売タイミングがズレたせいでこれがエヴァンスのスタジオアルバムの遺作とされがちだけど,
この後にもスタジオアルバムやライブアルバムはいくつも残している.
コカイン代を稼ぐのに必死だったからだ.

とても落ち着くアルバムだ.二人の長年のコンビネーションの結果が発揮されている.

体調悪いときはこれを聴くと落ち着くんだよなあ.

Bill Evans(pf)
Eddie Gómez(b)
Eliot Zigmund(dr)


1979年11月録音のライブ版.
ひさびさに訪れた母校の大学で学生たちを前に演奏している.
とてもリラックスしていて機嫌がいいのか,聴衆に話しかけている.
彼にしてはとても珍しいことだ.
これは単に聴いてて気持ちがいいので好きですね

Bill Evans(pf)
Marc Johnson(b)
Joe LaBarbera(ds)

映像も残っています.


こういう解説動画も転がっています.